風の通り路
2002.12.20 28号
白ザレの大展望台紅葉煌く日向山

 10月13日 ここ数日、八ヶ岳は一気に色づき始めています。カラマツの黄葉はまだですが、カラマツの緑の中にシラカバ、ダケカンバなどの広葉樹が黄色く変わり始め、編笠山全体が急に艶やかに化粧して、華やかになりました。
 風路 のダイニングから正面に臨む南アルプスも、甲斐駒ケ岳の斜面が少しずつ色づき始めました。
きょうはその甲斐駒ケ岳の手前に見える日向山に、山歩きが好きなお客様と一緒に出かけました。何度も歩いている日向山ですが、このところしばらくご無沙汰していて、久しぶりの日向山です

名水の湧く道の駅 
 国道20号に出て甲府方面へ走り、竹宇駒ケ岳神社へ入る交差点の手前にできた「白州道の駅」に入ってトイレ休憩。ここの名水が湧いている所にはたくさんの人が並んで水をポリタンにくんでいました。
 休憩の後、駒ケ岳神社方面へ向かって進みます。竹宇の村・民家をぬけると駒ケ岳神社へ向かう道が大きく左へカーブしているところで、日向山方向への小さな標識があり、そこを直進して尾白川林道へ入りました。
 9月の台風で道は落ち葉や折れた木の枝、崖の上から落ちてきた岩や石が散乱していて、慎重に走ります。15分ほど走ると舗装がなくなり、ゴロゴロの道になりました。以前はここに冬季ゲートがあったのですが、それは撤去されていました。そこから200mくらい進むと、日向山ハイキングコースの標識が立っている登山口の矢立石につきました。。

登山口の矢立石で
元気なうちに(?)
記念撮影。
軽くストレッチ。
これが大切!

落ち葉でフカフカの道
 紅葉のシーズンの日曜日とあって、登山口には狭い道にびっしりと車が停まっていました。しばらく先へ行くと、台風で林道の先が土砂崩れで通行止めになっていて、封鎖ゲートの先には進めなくなっていました。ゲートの前の路肩に車を停めて、矢立石まで少し戻り、登山口に入ります。入口前の林道で、軽いストレッチを行って、さぁ出発! 
 周りはまだ緑の多い広葉樹林の明るい山道です。それでも一部が色づいているコナラやダンコウバイなどが優しく迎えてくれました。台風で道は落ち葉が積み重なっていてフカフカです。
 30分ほど登ると道は尾根道に出て両側の樹林の間から鳳凰や甲斐駒ケ岳、反対側には八ヶ岳がすこし望めるようになってきました。ここで小休止です。しばらくぶりの山歩きで、体が慣れていないせいかすこし息があがってしまい、なさけない・・・。それでも少し休憩すると周りの木々や小鳥達の囀りが体に染み渡ってきて元気回復!熱い麦茶と飴を食べて息を整えます。

ちょっと休憩すればまた元気!

鮮やかなモミジ
 この辺りから樹林のなかにカラマツの木がだんだん増えてきます。カラマツの黄葉は遅いのでまだ緑の葉を茂らせていますが、それでも夏の時のような強い色ではなくて、どことなく黄葉に向かって変わっていくような色合いになっています。その中に時々鮮やかに紅葉したモミジが現れ、アクセントを添えています。ずうっと続いた緩やかな登りの道が終わって笹原のカラマツ林の道に入ると、今度はすこし下ります。下りきった所に日向山の雨量観測機が設置されていました。山梨県のテレビの天気予報で、雨量のポイントが表示される所です。
 そこから最後の登り。わずかに登って登山道から数10m入ったところに日向山の三角点があります。そこは木立の中で展望はなく、わずかに三角点を表す石柱があるだけです。

ハイキングコースの標識。 カラマツの中に色づくモミジ。 雨量計です

パッと開ける大展望
 ここからさらに自生のカラマツやモミジ、コナラなどの樹林の中の道が続き、その樹林が途切れると、パッと展望が開け、雁ケ原にでました。何度来ても、心躍る瞬間です。
 
白い砂地の雁ケ原は正面に八ヶ岳がどっしりと聳え、眼下に小淵沢の町並みが横たわっています。八ヶ岳の隣りには金峰山、瑞ガキ山などの奥秩父の峰々、振り返ると背後にはのしかかるような甲斐駒ケ岳、その隣りには鳳凰三山が迫っています。
 この時期は紅葉の季節だけあって、かなりの山歩きのグループがそこここに陣取ってお弁当をひろげていました。言うまでもなく、私たちも楽しいランチタイム、周平が気合を入れて作ったお弁当をほお張りました。メニューはエビフライ・タルタルソース付き、カボチャの煮物、焼き塩サケの切り身、私の大好物のキノコがいっぱい入った卵焼き、みかん・・・でした。
 
いつもは雁ケ原の白砂の斜面を下って錦滝へ下りるコースをとって帰るのですが、このときは登山口の矢立石から先の林道が通行止めになっていたため、きた道を戻りました。
 
日向山は、一年を通して何時来ても心弾む素晴らしい山歩きが楽しめる、花丸のハイキングコースです!! 

雄大な八ヶ岳
を眺めながら
楽しいお弁当
砂の斜面。
こちらを下りる
こともあります。

次は晩秋の横尾山です。