風の通り路
2001.10.25 23号
湖面に揺れる紅葉
北八ヶ岳双子池・亀甲池ハイク

 10月9日北八ヶ岳の双子池から亀甲池をめぐるハイキングにペンション振興会の仲間たちを誘って行きました。ちょうど1年前の1010日に下見をしたときには池のまわりのドウダンツツジやナナカマドが真っ赤に紅葉、青く静かな湖面に映っていて素晴らしい光景を見ることができたのでした。

バンザイ!!
 その当日は天候が悪くて中止、今年の5月に再度企画したときには、雪がまだ残っているとの情報で延期、さらに延期した当日も雨という訳で、今回は3度目(4度目)の正直、「ちょっとぐらい天気が悪くても、2人でも3人でもいくぞー」と悲壮な覚悟の私たちでした。今回、朝目覚めたとき、南アルプスの山々が雲がかかってはいるものの、くっきり見えたときには、思わず「ばんざい!」と叫びたい気持ちでした。早速うきうきと、お弁当作りに励む周平でした。

錦織りなす山々に歓声
 8時に風路前に14人が集合、3台の車で出発です。

小淵沢から1時間ほどの白樺湖からさらに奥に入った女神湖の交差点を夢ノ平線に入ります。途中、道の両側はナナカマド、ダケカンバ、ヤマブドウ、カラマツなどの紅葉が真っ盛り、車の中から早くも歓声があがります。「このドライブだけでもう帰ってもいいくらいね!」などという声も聞こえてきます! 20分ほど走ると大河原峠につきました。

簡単なストレッチの後、出発です。初めは枯れた草原の中に作られた石や岩がゴロゴロした登山道を進みます。しばらく登って樹林の中の道へ入り、林を抜けると又岩のたくさんある広場、そして又林の中の道を抜けると広い岩と石がごろごろした双子山の山頂に着きました。

山頂は登ってきた方向の後方にどっしりとした蓼科山の山容が望め、ぐるっと視線を転じると、シラビソやツガの樹林が広がっています。樹林の中に所々ナナカマドやダケカンバの紅葉した赤や黄が鮮やかに彩りをそえていました。蓼科山や周りの山々から時折湧き上がった霧がサァーッと流れてきて樹海のそこここを霧のベールで覆います。

登山口です。 霧の向こうに蓼科山
が見えました。

双子山山頂の標識の前で全員で記念撮影をした後、双子池へ向かいました。

霧にけむる雄池
 山頂一帯の岩原から再び樹林の中の下りへ入り、30分ほどで樹林の合間から、双子池の辺に立つ双子池ヒュッテが見えてきました。ヒュッテ前には小さなテーブルとベンチがあり、ヒュッテ前を左へ行くと双子池の雄池、右へ行くと雌池です。雄池は霧に包まれ幻想的な光景でした。霧が晴れないかなぁ・・としばらく佇んでいましたが「いつまでみていてもきりがない」(さぶっ!)などとつまらないダジャレを言いながら雌池に向かいました。

雄池は飲料水として使われているので池の辺での飲食は禁止です。

 ランチの場所は絵画のよう
 雌池の辺を進み途中腰を下ろせる場所に陣取り、ランチタイムを取りました。池の周りはナナカマドが鮮やかな赤色に紅葉して、静かに澄んだ池の蒼色と紅葉を始めているカラマツの黄色のコントラストが幽玄という言葉がぴったりの情景をみせてくれました。     

楽しいランチを取った後、双子池を後にして亀甲池へ向かいました。雌池を半周したところで、池の反対側からランチの場所を振り返って「あんな綺麗なところでお弁当を食べていたのねーっ」と感激する一行でした。


 苔むした岩と倒木の道
 亀甲池への登りは苔むした岩と倒木が続き、下りには木の梯子も一箇所あって「ほとんど平坦な道と聞いていたんだけどなぁ」とぼやく声も聞こえてきました。

 それでもしばらく歩くと、下が笹原の気持ちのよい樹林の道になり、ほどなく亀甲池が見えてきました。池の底には、この池の名前の由来となっている、亀の甲羅に似た六角形の岩が並んでいるのが見えました。池に着くと雲が切れ、雲間からはぬけるような青い空がのぞき、差し込む陽の光で池面がキラキラと光っていました。

亀甲池につきました。 ここでも記念撮影。 紅葉と青空のコントラストが美しい。

亀甲池から天祥寺原へ向かう道は20分ほどの平坦な草原の中のとても気持ちのよい道でした
天祥寺原から竜源橋方面、蓼科山へ向かう道と分かれ、40分ほど緩やかな登りの道を歩くと大河原峠に着きました。