風の通り路 
2001.6.25  22号
  満開の桃の花

          新府桃源郷

 4月15日 小淵沢の隣町の韮崎市の新府は山梨県で一、二を争う桃の産地ですが、この桃が満開のこの日を選んで、八ヶ岳歩こう会が企画した桃の里ウォークに参加しました。顔が真っ赤になるほど日焼けする快晴の下、桃ばかりでなく、スモモや桜、レンギョウ、ツツジなど咲き始めた花々がコースの途中で私たちを迎えてくれました。オオイヌノフグリやムラサキケマン、たんぽぽなど可憐な野の花も私たちの目を楽しませてくれました。新府の桃畑は桃の花が見事に満開で、その向こうには八ヶ岳、金峰山など奥秩父の峰々、雲の向こうに浮かぶ富士山、すぐ手前に鳳凰三山、甲斐駒ケ岳などの南アルプスの峰々が春霞の中に浮かんでいました

これは道?
10時半、中央線の日野春駅に集合。私たち2名と風路に泊まったお客様10名の12名は小淵沢駅から電車で日野春駅に向かいました。日野春駅に着き改札を出ると、今日のウォークに参加する人たちが大勢集まっていました。駐車場で簡単な説明をうけて、全員の人数を確認。総勢65名。この日のウォークの参加費一人500円(保険費など)を集めます。

簡単なストレッチを行った後、さあ、出発です。

 日野春駅の線路沿いの路地を行くと、中央線の下を潜る人一人が通れるトンネルがありました。これをくぐって中央線の北側に出ました。日野春から須玉へ続く道路を横切って、林の中の道へ入りました。そこからすぐに藪の中の道(道のようで道でない、こんな楽しい道を見つけてくれる歩こう会の皆さんには敬服!)に入りました。


 スモモも満開!

 藪を掻き分け中央線の線路沿いをしばらく歩き、線路を潜るトンネル歩道を抜けるとスモモの白い花が満開の畑の中に出ました。スモモ畑に続く小さな集落を抜けると「満霊等」の石碑のある古いお寺に着きました。ここで小休止。

 いっしょに歩いた小淵沢のペンションあるびおんの波留美さんから焼き芋、柏餅の差し入れがあり、遠慮なくほおばります。大勢の仲間と一緒に歩くといろんなおやつが出てくるのも楽しい!

 おいしい井戸水
しばらく歩くと昔の線路跡の道に入りました。まっすぐに続く線路跡を抜け、トイレ休憩地点の「穴山の里」に着きました。だいぶお腹がすいてきましたが、あと
40分で桃の里とのことで、ぐっとがまん。お茶だけにしておきます。

「穴山の里」からちょっと行った四つ角に「飲料可、おいしいお水をどうぞ」の看板のある井戸がありました。皆水筒に詰めたり、コップに汲んで喉を潤しました。

 ワーッ きれい!!
その四つ角からすこしの登り坂を登りきると目の前が開け桃の畑が見え始めました。一面ピンク色に染まった風景に感嘆の声があがります。桃の花のはるかかなたには茅ヶ岳や奥秩父の峰々が霞みの中に浮かび、振り返ると甲斐駒ケ岳や鳳凰三山が間近に迫っていました。桃の花は満開です。かなりの距離を歩いてきてすこし疲れ気味の皆(私だけかな?)は満開の桃の畑に勇気百倍! 話す声も大きくなってきます。ランチタイムが近づいたせい? との声あり!(その通り!)

 さっそく桃畑の中に入って、思い思いの所に敷物を敷き、桃の花びらが降る中でお弁当です。この日、風路は珍しく(!)お客様が多かったので朝から気合を入れてお弁当を作りました。エビフライ、卵焼き、塩サケ、カボチャの煮物、茸炒め、トマト、ブロッコリにイチゴのデザートでした。

 一日中、とてもいい天気だったので、真っ赤に日焼けしてしまい、皆から「ビールの飲みすぎじゃないの」と言われ、打ち消すのに一苦労でした。

 青い空とまわりの山々、ピンクに染まった桃畑はさながら桃源郷でした。来年はぜひ一緒にこの桃の里を歩きませんか! 風路一押しのイベントです。