八ヶ岳・小淵沢 ペンション風路の通信

風の通り路2007.12.20 48号


日溜まりの山頂 素晴らしい眺望 霧訪山

コースタイム
   小淵沢駅7:24=中央線小野駅8:30−登山口9:10−霧訪山山頂10:35(昼食休憩40分)
   −登山口12:10−塩尻駅            
        歩行時間約2時間半

10月15日
 脚力・体力は年々覚束なくなってきましたが、山歩きが大好きな私達、名前に惹かれる山も沢山あります。「霧訪山」いいじゃないですか! 霧が訪れる山、霧を訪れる山? いずれにしても、この山に登って、久保浩の「霧の中の少女」を歌わなくちゃね!(古っ!)
 諏訪湖の西、JR・塩尻駅と小野駅の間にある標高1305mの山です。この地域はまだ一度も訪ねたことがなく、山の名前に強く惹かれたこともあって、八ヶ岳歩こう会の霧訪山ハイキングの企画に参加しました。集合は小淵沢駅、7時24分発の普通電車に乗ります。JR中央線の小野駅までは塩尻で乗り換えです。いつでも、始めて訪ねる山はそのアプローチから気分が高まって、道ばたの野草や畑の作物、周りの山や森、見るものすべてが珍しく、気のあった仲間とのおしゃべりも一段と賑やかになります。
 駅舎の前で恒例の集合写真を撮ってからスタート。駅前の住宅街を抜けるとすぐ目の前に山と森が迫ってきます。あたりは刈り取りが終わった蕎麦畑や野菜の畑が広がっています。畑の間の農道から森の中へ入ったところに登山口がありました。

JR中央線小野駅 駅前の通りを行きます。 山がせまってきます。

始めから急登
 登山道入り口は木と木の間に横断幕が張られていて、木の枝で作った杖が数十本置かれていました。
 以前に「駅からハイキング」の企画でこの山を登ったことがあるリーダーの「登り始めがかなり急登です」の言葉通り、入り口の横断幕から先はかなりの急な登りです。登り始めでもあり、超スローペースで歩き始めます。ブロックと丸太で作った階段を真っ直ぐ登っていきます。視界はほとんどなく、アカマツとナラやクルミ、ハンノキなどの樹林が続きます。

登山口 木の杖がたくさん置かれています。 ブロックの階段
 
マツタケ談義で盛り上がる
 登山道の至る所にテープが張ってあり、「ここは止め山になっています。立ち入り禁止です」の立て看板やテープに張られた札が下がっていました。
「ここの山はキノコの山で山の持ち主がきちんと管理しています。やたらに入ってキノコを採ったりするのは厳禁です。すごい罰金、重罪ですよ」と仲間の一人が教えてくれました。

 しばらく登っていくと「御岳大権現」と彫られた石碑があり、その向こうに大きな鉄塔が見えてきました。近くに「かっとり城趾」と書かれた木の柱が立っていました。そ
の先は途中に作業小屋と思われるトタン葺きの小屋がある外は延々と続く急登でした。一行はただ黙々と登るのみ・・・とはいかず、マツタケ談議に熱中したおしゃべりは止むことがありません。
 さらに登っていくと、行く手の森の木々が途切れてきて、そろそろ山頂が近いぞ、と皆元気になります。

御嶽山の標識のところで小休止

茸山につき入山禁止の札 鉄塔です かっとり城址の木柱

やっぱりこれを歌わなくちゃ 
 
程なく樹林から抜け出ると、そこが360度の眺望が広がる山頂でした。石で造った丸い山座同定の標識、小さな祠、鐘が据え付けられていました。南アルプス、八ケ岳の峰々が雲の中にうっすらと霞んでいました。眼下に見えるのは塩尻の町でしょうか?ここで記念撮影をした後、この眺望を最高のご馳走にお昼のお弁当を頬張りました。
 「涙 果〜てえな〜し
  雪よ〜り白〜い
  花より白〜い
  君ゆえ悲〜し
  哀れ〜少女よ〜
  霧の〜中の少女〜お」
 久保浩が30数年前に歌ったヒット曲「霧の中の少女」を声を大にして歌うもの約一名。みなさん沈黙・・・
 360度の眺望とお昼を楽しんだ後は、登ってきた道と反対方向の登山道を下っていきます。花の季節はもう終わっていましたが、カタクリの群生地があり、葉の落ちた明るい森が続きました。下りの勾配もだんだん緩やかになってきて、最後は広い河原のような林に出ました。ここで借りた杖を返します。ここからしばらくは林道が通っていて、途中、「山の神自然園」の看板があり、ささゆりの道、さいかちの森などが整備されていました。山登りはしなくてもここで散策や森林浴をするのも気持ちがよさそうです。林道はしばらく行くと舗装道路になって塩尻の街、JR中央線・塩尻駅へ続いていました。改札脇の喫茶店でお茶(orビール)をいただき、電車で帰路に着きました。まだまだ知らない良い山があちこちにあるんだなぁと、改めて感じた山行でした。

山頂にて山座道程? 360度の眺望です。 鐘があるので鳴らしてみます。


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