特別養護老人ホーム「光寿苑」
大雨による土砂災害で多くの被害者を出した山口県の高齢者施設をテレビのニュースで見て、人里離れたところにある施設のようだな~と思っていました。きのうのテレビでその検証というのをやっていて、それを見たら近くにポツリポツリと民家もありましたが、やはり危険区域に指定されている場所だったそうです。
きのうの番組によると、日本の多くの高齢者施設が町の中心から離れた場所に建っている背景には、土地が安く広い場所が手に入りやすいということと、周りの承認(?)を得る必要が無い、ということが大きいのだそうです。承認を得るのがたいへん、ということらしいです。
そして思い出すのが、記録映画「いのちの作法」で描かれていた特別養護老人ホーム「光寿苑」の様子です。町の賑やかな場所に建てられていて、その庭では夏祭りも行われているのです。町の人たち、子供も大人も多勢参加して盆踊りを踊っている輪の中に、車椅子に載ったお年寄りが太鼓のリズムに合わせて手を振っている・・・そんなシーンがありました。
年をとっても「地域の中で共に生きていく、生きていってもらいたい」と地域の中心に施設を作ることを選択された光寿苑の初代苑長の故・太田受宣さん。車椅子やそりを使い、お年寄りに町の中に出てもらおうとされたそうです。息子の太田宣承さんが復活させた雪そりの場面でそう語っていたことを思い出しました。